【DIY】便器を外してトイレ詰まりを直しました【トイレ】
幼児と暮らしていると一度や二度は直面するトラブルの1つがトイレ詰まり。
先月、素人でも便器を外すという大技にトライし無事詰まりを解消できましたので、記録しておきます。もちろん参考にする場合は失敗しても自己責任ですよ!
あ、ブツは写ってないと思いますが汚れとか多少あるので閲覧はご注意くださいね。
経緯
以前、トイレットペーパーの使いすぎで詰まった時は、スッポンも無い中で決死の覚悟で腕を突っ込み紙のカタマリを引っこ抜くという力技で対処したんですが、今回は様子がおかしい。
流れないわけではないけど異常に流れが悪い、という状態。子供にヒアリングしてもハッキリ言わないのですがどうやら次男がオモチャを流してしまったようです。
流れないわけではないのですが水位マックスまで上昇した後、少しずつ流れていくのがもどかしい。ただ、汚物は見えなくはなりましたので精神的な余裕を持つことができました。
溢れてベシャベシャになっていたらもうギブアップしていたでしょう。
さて、困った。
幸い、我が家にはトイレは2つあるので、自力でやれないか調べてみる時間的な余裕がありましたが、もしトイレが1つしかなければ選択の余地はなく即業者対応です。出張対応となると最低でも万単位の出費。下手すると数万円。痛すぎ。
自力でどうにもならなければ、最終手段としては業者を呼ぶの一択となりますが、調べてみる価値はある。
使用禁止の貼り紙を長男が書いて貼ってくれましたので色々調べることにしました。
なお、トライしようとする場合は、便器や便座が比較的新しいものであれば難易度は低く、古いものほど難しいと考えて良いと思います。
理由は、給水と排水の接続方法が、新しいものほど着脱が容易な作りになっているからです。
参考ページ
ググって出てきたこちらと、こちらに載せてあるリンク先も参考にさせていただきました。
【閲覧注意】 トイレの神様・・・ 水洗トイレを、ばらしてみた|空を見上げて (だいくま)
うちのトイレはTOTOなのでページにアクセスし調べました。一般向けと業者向けがありますが業者向けの方をチェック。
カタログとか本体のラベルとか、説明書かあればそれを参考に型番を調べます。
便器の図面です
http://search.toto.jp/item/241/10_CS393B_72247_101.pdf
一体型と言っていますが、タンクレスではなく、実際には便器のみの図面があり、タンクや便座は後付けになります。「一体に見えるタンク付き」だというのがわかりますね。
施工説明書です。
http://search.toto.jp/tr/H06837S_201412.pdf
どのように排水管と接続されているかわかると思います。
排水は、陶器製の便器からネズミ色の塩ビ管に接続するにはどうするか、という問題解決の手法の進化ですね。古いものでは、陶器と塩ビ管の間にゴムのリング状のパッキンを挟み、陶器とゴムの間にガムのようなガスケットというものを塗りつけて水漏れを防いでいます。ガムでわかりづらければ、ポリデントみたいなやつをイメージすると良いですね。
新しい方式では、塩ビ管と陶器の間にプラ製のアダプターをかましているので、着脱や便器の交換が容易になっています。アダプターは塩ビ管と接着され床に予めネジ止め固定されていますので、陶器の便器はアダプターにはめ込んでアダプターとネジ止めすれば良いことになります。
穴にはめるだけで良く、位置がずれないように穴位置とは別に固定パーツもありますので、殆ど失敗はしないでしょう。重い便器を持って、ガム付きのリングとの位置合わせに四苦八苦しなくて済むし、漏水の心配も少ないです。
この方式は合理的だし初心者でもチャレンジしやすいのではないでしょうか。
和式からのリフォームにもアダプターの形状を変えて対応しているので、便器そのものを何種類も作るより効率的ですね。
あと、一般向けの取扱説明書も、手元になければwebから確保しましょう。ウオシュレットの水抜き方法などはこちらで確認することになります。
古い型では、給水は金属配管で扱いが難しそうですが、新しいものはクネクネするホースて接続されています。当然新しいほうが扱いやすいですね。
用意するもの
- ホームセンターで買った工具セット
- 水用のポンプ(灯油用手動ポンプの透明バージョン、百均)
- バケツ(百均で150円)
- 使い捨てゴム手袋(百均)
- パーツキャッチャー(百均で300円)後から考えると、詰まり取り用のワイヤーでよかったかも。
- 新聞紙
- 養生テープ(百均)
- 大きめのビニール袋
- 取扱説明書
- 給水栓開閉用工具(説明書に同封されていたプレート状のもの、なければマイナスドライバーとかでも行けそう)
とりあえずこんなもんです。配管用のレンチか、モンキーレンチは径の大きいものがあったほうがいいです。あと短いマイナスドライバー。
工程1 給水栓を止める
こんな感じで水道管と接続されていました。
多分年代によって金具は全然違うと思います。
これは二重構造になっていて、真ん中の小さい部分を工具で回して閉めると給水が止まります。
こんな板状の工具で、細い部分は内側の給水止め、根元の太い部分は外側の金具を回します。ちなみに外側の大きい部分は給水フィルターを外して掃除するときに使いますがこの場合も必ず給水を止めること。
工程2 ウオシュレットの水抜き
給水を絶ったうえでウオシュレットなど配管内の水を抜きます。トリセツに書いているかと思います。
ウチの場合は側面パネルを外して、左上のプラ製部品をマイナスドライバーで回すと水が便器に落ちます。トイレが狭いとドライバーが窮屈なのでショートタイプの物がいいですね。
次に右下の奴はウオシュレット用で、回すと外れます。水が出るのでタオルをあてがいます。
工程3 タンクを空にする
必ずしも必要ないですが貯水がなくなるのを確認したいので、手洗いを外して給水タンクの中をチェック。ガワに対して貯水するのは内側の黒いプラ部分のみ。節水のためこんな構造なんですね。
ちなみに手洗いを外すのは意外と一苦労でした。無理やりやるとバキッといきそうだし。
ま、タオルをあてがってマイナスドライバーでこじるくらいしかないですね。
黒い部分が手洗いへの給水につながっています。手前に外す。
で、完全詰まりじゃなかったので大で流してタンク内の水を抜きました。もし完全に詰まっている場合はこの段階で便器からポンプなどで水を抜いて水位を下げてからじゃないと溢れますからね。。。
工程4 給水管を外す
給水栓がしっかりしまっていることを確認したら配管を外します。
工具セットのモンキーが小さくて、配管のソケットを掴めなかったのでこんな工具にタオルをかまして無理やり回しました。ちょっと傷つきますしナメる原因なのでできれば避けるべきですがいちいちモンキー買いに行ってられなかったのでやむなし。
工程5 給水タンクを外す
タンクは陶器の便器と4本のプラ製ネジで固定されています。この白いプラのニョキッとした奴がネジを受けていますので手で回してとります。工具は不要。
2本のうち左側は外したあと、右側は緩めたあとです
全部ネジを外したら、便座とタンクの一式を置く場所を確保しておきましょう。ビニールと新聞紙を広げておきました。
吸水管やコンセントも養生テープで便座のどこかに固定しておきましょう。
で、エイヤっと持ち上げて外し、置いたところの下面がこちら。プラネジは折れることを想定しているのか、すぐ外れます。
真ん中の黒いのがタンクから便器へ水を送る部分です。本当はここの周りにリングがハマっているんですがこの時は便器の方に残ってました。
便器のほうはこんなんです。黒いリングのところに接続されるわけですね。4本のネジの入る穴もわかりますね。
工程6 便器のネジ外し
これは機種により異なると思います。
ウチのは前面からネジ1本、後ろに2本の計3本で固定しています。
前面のネジは便器にねじ込んで、この裏にある固定パーツにネジ止めされています。
キャップを外すとネジが出てきますので外します
こんなネジです
隙間に汚れがありますね。
裏の2本です。
保護キャップを起こします。欠けているところはヒンジになっているので、そこの180度反対側を起こしましょう。クルクル回るので大丈夫。
パカっと開きました。中に見えている銀色の部分を手で回して外します。いずれもギチギチに工具で止めると陶器の便器は割れる恐れがあるので、手で止めるだけで十分なのです。
工程7 水抜き
最終的に抜けるだけ水を抜きます。ポンプでバケツに排水します。
灯油ポンプの透明バージョンが、水用ポンプとして売っていました。衛生上使い捨てにするので百均バンザイ。
それでもわずかに残った水が垂れるので養生をお忘れなく。最後は新聞とかに吸わせてもいいかも。
これを後にしたのは、先に水を抜くと下水から臭気が上がってくるからです。実際には先に水を抜いてしまい、先にネジ外すべきだったと後悔しました。なので完全に水を抜くのは最後の最後が良いです。
工程8 便器外す
できるだけ、後ろ側を垂直に持ち上げるよう努力します。
相手は瀬戸物なので慎重に。
割れたり、壁にぶつかると壁に穴が開いたりします。
で、すぐそばに置いて養生テープで排水管を塞ぎます。すごい勢いで悪臭が来ますので。
写真は養生テープで封印後です。
便器の形に汚れてますね。。
工程9 異物取り出し
色々やって、結局便器を傾けてワイヤー製のパーツキャッチャーを突っ込んでつついて取りました。
オモチャの部品がでてきました。
こんなもん入れんなや!(激怒)
便器の径より大きいので流れて行かなかったんですね。イヤー溢れなくて本当良かった。
とは言え、配管の方まで行ってその先で詰まっていたらもっと大惨事なのでまあ便器で止まってて良かったけど。
工程10以降 便器復旧
ここまでと逆の手順でドゾ。
折角なのでお掃除しながらね。。
注意点
便器を排水管アダプターにはめる際の位置合わせは、それほど難しくはないと思いますがやはり慎重に。
あとは便器のネジ止めをきつくやりすぎないこと。
給水配管はしっかり接続する。
ウオシュレットは内部に通水するまで出ないのでそこもしっかりやっておきましょう。
というわけで掃除含め2時間半ほどでした。
これで今度また詰まっても大丈夫!
いや勘弁して欲しいけど。